遠處遺跡[えんじょいせき]
5世紀中葉のニゴレ古墳は径20m、高さ3-4mの小規模古墳であるが、副葬品が豊富。
鉄製の甲冑[かっちゅう]が一揃い、剣や鉄鏃[てつぞく:鉄の矢じり]が舟形木棺から出土している。
墳墓から出土した形象埴輪には、家形・椅子形・甲冑形・舟形がある。舟形埴輪は、外海を航行したであろう準構造船の模したものと思われる。
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ニゴレ古墳
時 期:5世紀中葉
形 状:不整形墳
大きさ:全長径20m×高さ3-4m
副葬品:鉄製甲冑(遺骸頭部側)、剣(左側)、鉄鏃束(足元)
出土品:甲冑・船・椅子・家を写実的にかたどった形象埴輪
特 長:先行する奈具岡北1号墳(→ Google マップ )は朝鮮半島との
関係が推測され、国内最古級の製鉄工房である遠處遺跡もあることから
金工技術の伝来などを推定させる遺跡である。
二重の環濠を巡らせた高地性の集落跡、扇谷遺跡。
参考:京丹後市立丹後古代の里資料館、2013、『丹後古代の里資料館展示ガイド 丹後王国の世界』。