丹後三大古墳のうちで最大の網野銚子山古墳[あみのちょうしやまこふん]は、全長201mで4世紀後半の古墳である。
墳丘は三段で構成され、斜面には葺石、平坦面や後円墳頂上部には約2000個の円筒埴輪が立てられていた。
古墳に立てられた円筒埴輪は丹後特有のもので、穴の開いたお椀をひっくり返した形のものがついている。
網野銚子山古墳の構造上の特徴としては、奈良市山陵[みささぎ]町にある佐紀陵山古墳[さきみささぎやまこふん]と大きさ、形状ともに一致するという点である。佐紀陵山古墳は、丹後出身で垂仁天皇の皇后・日葉酢媛[ひばすひめ]の陵墓として治定[じじょう]されているものである。丹後と中央との強いつながりを考古学的にも推定しうる遺跡であると言える。
(佐紀陵山古墳→ Google マップ )
参考:京丹後市立丹後古代の里資料館、2013、『丹後古代の里資料館展示ガイド 丹後王国の世界』。